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- 未経験からWebデザイナー、UI/UXデザイナーを目指しています。
- 営業はしたくない!
- Webデザイナー、UI/UXデザイナーにも営業っぽい要素ってあるの?
- Webデザイナー、UI/UXデザイナーの営業っぽい要素がわかるよ。
- Webデザイナー、UI/UXデザイナーに必要な営業のスキルがわかるよ。
詳しく見ていきましょう。
はじめに
Aさん
Bさん
未経験からWebデザイナーやUI/UXデザイナーを目指している方の中には、営業をやりたくないと思っている方も多いのではないでしょうか?
(ぼくもその1人でした)
ぼくはもともとDTPのデザイン制作会社で新規開拓の営業をやっていました。
今では事業会社のUI/UXデザイナーとして内勤ライフを送っていますが、UI/UXデザイナーとして働いていると「あ、ここって営業と似ているな…!」というポイントをいくつか感じます。
このページでは、営業を経験したぼくが思うWebデザイナー、UI/UXデザイナーの営業っぽいところ、営業っぽくないところをまとめてみました。
「営業はイヤ!」という方の参考になれば幸いです。
ぼく
本記事は自社サイトを運営する事業会社のUI/UXデザイナーとしての観点でまとめています。
Web制作会社についてはぼく自身働いた経験がないので、制作会社で働いていた上司の話だとか、ぼくの前職のDTP制作会社の経験をもとに見解していきます。
Webデザイナー、UI/UXデザイナーの営業っぽいところ
どうやったら相手(お客さん)が喜んでくれるかを一生懸命考える。
Webデザイナー、UI/UXデザイナーと聞くとひたすら社内でWebサイトに向き合うイメージがありますが、そのWebサイトの先には必ず”人”がいます。
デザイナーも営業も、同じ「対”人”」のお仕事です。
ですからWebデザイナーやUI/UXデザイナーは、
相手が本当は何を求めていてるのか、相手にどういうことをしてあげたら喜んでもらえるのか、ということを一生懸命考え、
それをすぐに実行することが大切になってきます。
ぼく
ぼくが営業時代によく言われたのは、「営業は意中の女性を口説くのと一緒だ」というものです。
好きな女性を口説くとき、その女性に振り向いてもらうために、話しかけたり、共通の趣味を作ったり、髪を切ったことに気づいてあげたり、ささいなプレゼントを贈ったりなど、女性のことを想って一生懸命頑張ります。
営業もそれと一緒でクライアントのことを一生懸命考えて動きなさい、という内容で、たとえば市場の状況や競合他社の動向を教えてあげたり、業務改善に役立ちそうなツールを教えてあげたりして、クライアントの事業のパートナーとして信頼を得ていきましょう、というものでした。
ちなみにぼくは鈍感非モテ漢なので、女性を口説くのと営業はあまりうまくできませんでしたが、マインドは今も大切に持っています。
様々な人とコミュニケーションをとる
役職が上のひと
ぼく
社内、社外問わず、WebデザイナーやUI/UXデザイナーは様々な人たちとコミュニケーションをとりながら案件を進めていきます。
役職が上の方を相手にする場合はビジネスマナーも大切になってきますし、場合によっては根回しも少し必要になってきます
とはいえ、いわゆる営業トークだとか駆け引きのスキルとかはあまり必要ありません。
次の3点がおさえられていればおおかた問題はないかなあと思います。
- 物事の本質を理解して相手にきちんと伝えること
- 要点をおさえて結論から話すこと
- よく笑う
上で挙げた3点ができていれば、多少話し方がぎこちなくても何とかなるような気がします。
クライアントに会う
ぼく
クライアント
ぼく
事業会社のUI/UXデザイナーの場合、現場の声を参考にするために、たまに営業同行とかをしてクライアントにヒアリングに行くことがあります。(普段はクライントと直接関わることはあまりありませんが…)
ぼくもスーツにネクタイ姿で営業と一緒にクライアント回りをし他ことがあり、その時はわりと緊張しました。
一方で制作会社のWebデザイナーの場合、コンペや案件の打ち合わせなどでクライアント先を訪れる機会が多くあります。
クライアント回りは営業マンに貴重な時間を割いていただいて実行します。ヒアリングできることに感謝し、きちんと目的をもって準備万端で挑むようにしています。
ぼくの場合、たまに営業にアポだけ取ってもらってぼく1人でクライアント先に突撃したこともありました。その時は前の会社で飛び込み営業をしていた頃を思い出して懐かしい気持ちになりましたw。
目標を意識する
営業だと「売上」や「ノルマ」が課せられますが、
同じようにUI/UXデザイナーにもKGIやKPIといった目標が課せられます。
営業みたいに個人に対して厳しくノルマが課せられるわけではないですが、設定したKGIやKPIを達成するためにチームで一生懸命がんばります。
ぼく
月の目標が達成できなさそうになると、短期の施策を打って何とか間に合わせようとします。例えばメルマガの本数を増やしたり、コンバージョンのボタンをより目立たせたり、広告配信を強化したり…。
個人的にはこうした間に合わせの短期施策に追われるのはあまり好きではないのですが、ビジネスである以上やむを得ない場面もあります。
お金を意識する
やはり企業ですので、収入と支出の管理は大切です。
プロジェクトでいくら売上が出るのか、そのプロジェクトを進めるためにどれくらいのコストがかかるのかを見込み、なるべく利益が出るように動いていきます。
逆にいうと、利益の出ないプロジェクト、売上のない案件については、あまり時間と労力をかけたくありません。
そういった案件にデザインの時間を大きく割いてしまうのはもったいないですし、非効率です。
Webデザイナー、UI/UXデザイナーとしても、どの案件にどのくらい時間をかけるべきなのか、意識しなければなりません。
ぼく
同様に、有料の写真素材を使ったりイラストを外注するときも損得を意識して慎重に行動する必要があります。また、外注先を管理する立場になると金額交渉も行ったりします。
Webデザイナー、UI/UXデザイナーの営業っぽくないところ
受注活動をしなくてよい
営業は案件を受注するためにクライアントを口説いたり、懐に入って仲良くなったり、タイミングをうかがって気の利いた提案をしたり、本当にいろいろなことをやります。
ただしWebデザイナー、UI/UXデザイナーの場合、基本的にすでに進めると決まった案件に対してアプローチをするので、クライアントを相手に受注活動にいそしむ必要はありません。
ぼく
制作会社のWebデザイナーの場合はクライアントと直接やり取りをする機会が多いかもしれないですが、事業会社のUI/UXデザイナーだとあまりクライアントに会う機会はなく、どちらかというと社内のプロジェクトリーダーやWebディレクターを相手に仕事をします。
モノ作りの時間が多い
営業だった時はとにかく案件をとってくることが大切だったので、制作は制作チームに任せ、自分は外回り、みたいな感じでした。
が、Webデザイナー、UI/UXデザイナーになると自分でデザインを行うので、
一つの案件にかける時間がかなり多くなり、よりじっくりと案件に向き合えるようになりました。
出世に時間がかかりがち
営業だと「個人売上=実績」となり、数字(=売上)を上げればそれだけ昇格や昇給につながりやすいですが、
WebデザイナーやUI/UXデザイナーは直接売上を上げるわけではないので、実績の評価基準がやや複雑です。
例えばぼくの会社の場合、下記のような要素を総合的にふまえて人事効果が行われます。
- サイトごとに立てたKPI、KGIの達成具合
- 個人で立てた目標
- 会社への貢献度や影響度
- 周りからの評価
「KGIの達成率」などは数字で表すことができますが、「周りからの評価」などはかなり抽象的な内容です。
また間接部門なため、給料の上がり幅が大きくなかったり、出世に時間がかかる実態があります。
ぼく
制作会社のWebデザイナーの場合はコンペの勝率とかも評価基準になると思うので、UI/UXデザイナーとはまた事情が異なるかもしれません。
サボれない(サボらない?)
営業は「目標さえ達成していればサボっていてもOK」みたいな風潮があったりしますが、Webデザイナー、UI/UXデザイナーはそうもいきません。
まず社内勤務なのでサボりにくいというのもありますが、やることがなかなか多いので、常に何かしら手を動かしているかんじです。
そもそもWebデザイン、UI/UXデザインが好きな人が多いので、タスクがない時はスキルアップの時間にあてたり、いじりたかったツールをいじってみたりする人も多いです。「サボる」というよりは「好きなことをやる」というニュアンスに近いかもしれません。
私服でOK
ぼくの会社の場合、来客対応とかがなければ私服で仕事ができます。靴もスニーカーでいいので気楽です。出勤時もビジネスカバンではなく黒のリュックを背負っています。
外回りがない
営業だった頃は毎日のようにクライアント先を回っていましたが、自社サイトのUI/UXデザイナーになってからは外出することが減り、基本社内で仕事をしています。
クライアント先に行くときは営業に同行してユーザーリサーチをする時くらいでしょうか。名刺は一応持っていますが、営業だった時に比べると名刺交換の回数はめっきり減りました。
ぼく
ガツガツ系、ガハハ系の人が少ない
会社にもよると思いますが、ぼくの会社のIT部門は落ちついた人が多い印象です。
前の会社が体育会系だったのですが、今はロールキャベツ系くらいでしょうか。建設的な話し合いができる人が多い印象です。
また飲み会の強制参加みたいな文化もあまりなく、無理のない範囲で飲みに行けます。
ぼく
営業経験はしておいた方がいいと思います
「もう営業はこりゴリラ」という理由で転職をキめたぼくが言うのも何ですが、
何だかんだ、営業は一度体験しておいて損はないなと思っています。
現場を知る、というメリットももちろんあるのですが、
営業サイドのマインドや苦労がわかり、部署をまたぐプロジェクトを進めやすくなる気がしています。
デザイン制作会社の営業と事業会社のUI/UXデザイナーを経験してきて思うのは、
営業サイドと制作サイド(ITサイド)の間で、意見のすれ違いや敵対意識が生じがち、ということです。
営業
IT
営業
IT
こうした対立や敵対意識の背景には、相手の業務や苦労を知らないことに原因があるとぼくは考えています。
Webデザイナー、UI/UXデザイナーとしては、営業のマインドや苦労を体験しているだけでも、
プロジェクト一つ一つに対して感じる”重み”が変わってきますし、より営業に寄り添った話し合いができます。
それにより営業側も心を開いてくれ、円滑にプロジェクトを進めることができるし、プロダクトとしてもより良いものを生み出せるはずです。
営業には「売上を上げる」という正義があります。一方でITサイドにはCV(コンバージョン)を上げるという正義があります。どちらも会社への貢献を考えた末の主張で、だからこそ対立が生まれます。
相手が持つ正義を理解し、妥協点を探る姿勢が大切です。
まとめ
- 受注活動はしないけど、コミュニケーションは多い。
- 営業もWebデザイナーもUI/UXデザイナーも、人を相手にするお仕事なのは変わらない。
- Webサイトの先にいる人のことを一生懸命想い、行動することが大切。
以上で営業のお話はおしまいです!
ぼく